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2011年11月に来日したブータン国王。ワンチュク国王は国会にて日本を勇気づける演説を行いました。
内容はとても素晴らしいもので、多くの人の心を揺さぶりました。
下記のブログに演説全文とそれに対する考察が記事としてまとめられています。
ともに一読に値する秀逸な記事だと思います。
高知県・桂浜にある坂本龍馬像。
龍馬が土佐を脱藩する前、吉田松陰の愛弟子である久坂玄瑞に会い、
「草莽崛起」論に触れ、大きな触発を受けたとされる。
脱藩後、数々の行動を起こした龍馬や幕末の志士たちは、
「草莽崛起」の体現者と言うことができるかもしれない。
鹿児島県鹿児島中央駅前にある「若き薩摩の群像」像。
江戸時代の末期に国禁を犯して海外留学を果たし、海外で学んだ後、
日本の近代化のために尽力した薩摩藩の青年藩士たちの銅像。
近代日本は、こういった人々、一人ひとりの力が
国全体に溢れていったことにより、形作られていったと言える。
日本赤十字社・東北関東大震災義援金受付ページへ
※日本赤十字社から許可を得てリンクしています。
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「草莽崛起」(そうもうくっき) ―団結、行動の時―
幕末の松下村塾主宰者・吉田松陰が用いた考えに、「草莽崛起」がある。「草莽崛起」とは「在野の人よ、立ち上がれ」という意味の言葉で、列強の外圧に晒された幕末の日本人に対し松陰が発した強烈な檄であり、メッセージであった。
「今の幕府も諸侯も最早酔人なれば扶持の術なし。草莽崛起の人を望む外頼なし」(今の幕府も諸侯も、もはや酔っぱらい同然だから救いようがない。 在野の人が立ち上がることを望む以外に頼みはない)
上記の言葉は、安政の大獄により収監される直前に、松陰が書いた書状の中の一節だが、「幕府」を「政府」、「諸侯」を「行政機関」に置き換えてみると、現在の日本にもそのままあてはめることが出来るようだ。
今回の東北地方太平洋沖地震は、地震による想像を絶する大津波、それによって引き起こされた福島第一原発の大事故など、戦後日本が経験したことがない「未曾有」とも言える惨事、混乱を、現在進行形で日本に引き起こしている。避難中に母親と離れた少女が、瓦礫の町を前にして「お母さん、お母さん」と、繰り返し叫びとも嗚咽ともとれる声をあげている場面がニュースで放送されていたが、このような悲劇に対し、時の政府は有効な対策をほとんど打てないでいる。各行政機関、自治体も大きな混乱の中にあり、十全な対応がとれているとは言えないのが現状のようだ。
そんな中、海外メディアは、破滅的な状況に置かれているにもかかわらず、秩序ある冷静な行動をとり続ける日本人(被災者の方たち)を驚きと称賛の声で報じている。その声は、日本と外交対立を抱える中国やロシアを含む様々な国からもあがっているという。(以下、海外で報じられた報道、コメントの抜粋)
「武士道精神の日本が災難に打ち負かされることはない」、「日本独特の栄誉を重んじ、恥を知り、礼を重んずる特性」、「日本はいま、全世界のかわりに最も尊い試練に立ち向かっている」(台湾:中国時報)。
「日本には最も困難な試練に立ち向かうことを可能にする『人間の連帯』が今も存在している」、「ほかの国ならこうした状況下で簡単に起こり得る混乱や暴力、略奪などの報道がいまだに一件もない」(ロシア:タス通信東京支局長)。
「皆が冷静に秩序だって行動していた」「本当に強い国だけがこうした対応ができる」「こうした強さゆえに、日本人は世界で最も厳しい条件の国土で生き抜き、米国に並ぶ経済レベルを達成できたのだ」(ベトナムメディア:在日ベトナム人らの声)。
「大きな災難の中でも秩序意識を失わない日本人に驚きと敬意を表する」(アメリカ:ニューヨークタイムズ)
これらは日本人にとっては当たり前のことなのかもしれない。しかし、海外から称賛された被災地の方々がとった行動、その背景にある長い歴史の中で培われた日本人の精神や文化は、自分たちでは気付かないが、世界に大いに誇れるものだ。
深刻な事態に陥り、最も危険かつ過酷な現場となった福島第一原発に召集された自衛隊員、消防隊員、機動隊員、東電社員、関連会社社員たちは、すべての日本人の為、まさに「決死」の覚悟で任務や作業にあたっている。また、震災を免れた人々の間にも「自分に出来ることはないか」を考え、東北への支援の輪が、日に日に大きくなっているように感じる。国難を前にして「日本人みんなが助け合い、団結しよう」という機運が大きく高まっているのだ。
経済の見通し、復興の先行きなど、今後の日本の未来は、決して楽観視できるものではない。しかし、この国は有史以来、大災害や異国からの圧力、戦争などによる幾多の国難を乗り越えてきた。拝金、功利主義社会に傾いていた近年の日本だが、大きすぎる犠牲を経て、今また一つになろうとしている。必ず「日はまた昇る」。いや、「日をまた昇らせなくてはいけない」。
日本人が一つとなる機運が一時的なものではなく、継続的で、より大きなものへなるためには、何が必要なのか。日本がこの惨事から復活するためには、何が必要なのか。
「草莽崛起の人を望む外頼なし」(在野の人々が立ち上がることを望む以外に頼みはない)。
幕末に吉田松陰が発した日本人への檄は、今の日本に一番必要なことなのかもしれない。(2011.3)
【募金と節電、ボランティアの他に、私達には何ができるのか?】
・・・そのヒントがここにある!
政治、外交、経済と、幕末の危機的状況に酷似している現在の日本。
「学びによって個々人が独立することで、はじめて国家も独立することができる」
国家と個人の関係を見つめ、大局的な視点から
国民一人一人に「独立の気概」を説いた不朽の名著「学問のすすめ」。
(アマゾンのカスタマーレビューにも、数々の絶賛の声が!)
志と気概を養う為の「日本人必読の書」現代語訳決定版!
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【アジア諸国から見た日本】
幕末から明治維新、日露戦争という連綿と続く歴史を経て、現代の日本社会があります。
ブータン国王のスピーチは、日本はその過程においてアジア諸国に大きな影響を与え続けていたことを再認識させてくれました。
多くの人が感銘を受けたと思われる素晴らしいスピーチでしたが、あえてこのページにも掲載しておきたいと思います。
(2011年11月 来日したブータン国王・ワンチュク国王 日本国国会でのスピーチ抜粋)
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・・・・・私は若き父(注:先代の国王)とその世代の者が何十年も前から、日本がアジアを近代化に導くのを誇らしく見ていたのを知っています。すなわち日本は当時開発途上地域であったアジアに自信と進むべき道の自覚をもたらし、以降日本のあとについて世界経済の最先端に躍り出た数々の国々に希望を与えてきました。日本は過去にも、そして現代もリーダーであり続けます。
このグローバル化した世界において、日本は技術と確信の力、勤勉さと責任、強固な伝統的価値における模範であり、これまで以上にリーダーにふさわしいのです。世界は常に日本のことを大変な名誉と誇り、そして規律を重んじる国民、歴史に裏打ちされた誇り高き伝統を持つ国民、不屈の精神、断固たる決意、そして秀でることへ願望を持って何事にも取り組む国民。知行合一、兄弟愛や友人との揺るぎない強さと気丈さを併せ持つ国民であると認識してまいりました。これは神話ではなく現実であると謹んで申しあげたいと思います。それは近年の不幸な経済不況や、3月の自然災害への皆様の対応にも示されています。
皆様、日本および日本国民は素晴らしい資質を示されました。他の国であれば国家を打ち砕き、無秩序、大混乱、そして悲嘆をもたらしたであろう事態に、日本国民の皆様は最悪の状況下でさえ静かな尊厳、自信、規律、心の強さを持って対処されました。文化、伝統および価値にしっかりと根付いたこのような卓越した資質の組み合わせは、我々の現代の世界で見出すことはほぼ不可能です。すべての国がそうありたいと切望しますが、これは日本人特有の特性であり、不可分の要素です。このような価値観や資質が、昨日生まれたものではなく、何世紀もの歴史から生まれてきたものなのです。それは数年数十年で失われることはありません。そうした力を備えた日本には、非常に素晴らしい未来が待っていることでしょう。この力を通じて日本はあらゆる逆境から繰り返し立ち直り、世界で最も成功した国のひとつとして地位を築いてきました。さらに注目に値すべきは、日本がためらうことなく世界中の人々と自国の成功を常に分かち合ってきたということです。
ご列席の皆様。私はすべてのブータン人に代わり、心からいまお話をしています。私は専門家でも学者でもなく日本に深い親愛の情を抱くごく普通の人間に過ぎません。その私が申しあげたいのは、世界は日本から大きな恩恵を受けるであろうということです。卓越性や技術革新がなんたるかを体現する日本。偉大な決断と業績を成し遂げつつも、静かな尊厳と謙虚さとを兼ね備えた日本国民。他の国々の模範となるこの国から、世界は大きな恩恵を受けるでしょう。日本がアジアと世界を導き、また世界情勢における日本の存在が、日本国民の偉大な業績と歴史を反映するにつけ、ブータンは皆様を応援し支持してまいります。・・・・・
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